2021年、セゾンカードとしては初となる法人与信型のビジネスカード「セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス・カード」(以下セゾンプラチナビジネスプロアメックス)が登場。

 

セゾンカードは元々、個人与信でも利用実績次第で限度額が上がりやすいカードですが、法人与信によりさらなる限度額が利用できるようになりました。

 

「1%のキャッシュバック」か「最長84日間のスキップ払い」から経営サポート機能が選択可能で、ほかにも多くのプラチナカードならではの機能や特典が付帯されています。

 

また、社員用の追加カードは99枚まで発行可能で、本会員同様の特典・機能が利用可能できます。カード利用が100名以下の法人にとっては、とても使い勝手のよいクレジットカードです。

 

そんな法人利用に特化したカードでありながら、登記簿や決算書の提出不要という申込みの手軽さも持ち合わせています。

 

今回はセゾンプラチナビジネスプロアメックスの特徴や魅力を紹介するとともに、デメリットや個人与信の法人カード「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」との違いも解説します。

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスの9のメリット

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスには、こちらプラチナ法人カードとしての9つのメリットがあります。

 

  • 登記簿・決算書不要で申込み可能
  • 法人与信カードならではの利用限度額
  • 選べる2つの特典
  • 社員用カードは99枚まで発行可能
  • ETCカードは各カード5枚まで発行可能
  • カードごとに利用枠の設定が可能
  • 24時間365日対応のコンシェルジュサービス
  • 追加カードも対象の旅行傷害保険が自動付帯
  • 空港ラウンジが国内・海外で利用可能

 

申込みが手軽なのに対し、機能や特典はプラチナビジネスカードとして、かなり充実。中小企業にとっては、使い勝手のよい法人カードとなるでしょう。

 

それでは、メリットの詳細をひとつずつ確認していきましょう。

登記簿・決算書不要で申込み可能

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは法人与信のカードでありながら、登記簿や決算書といった業務内容や実績を示す書類の提出が不要です。

 

ただし、申込み時にフォームにて、決算内容の入力は必要は必要なので、決済内容が分かるものは用意しておきましょう。

 

これまでも個人与信の法人カードであれば、登記簿・決算書が不要なクレジットカードはありました。しかし法人与信カードとしてこのような仕様は珍しいため、大きな魅力といえるでしょう。

 

登記簿や決算書が不要となれば、手間を削減できるのがひとつのメリット。そして、書類郵送に取られる期間がなくなるため、発行までにかかる期間の短縮も期待できます。

 

ただし、申込資格が「法人代表者様(個人事業主・未成年者除く)」となっている点だけは注意が必要です。対象が法人のみのため、法人化していない個人事業主やフリーランスの方は申込みができません。

 

法人与信カードならではの利用限度額

法人与信型であるメリットとは、個人契約による割賦販売法の対象外となることです。これにより、個人与信型よりも高額な限度額設定が望めます。仕入れや取引により多額を利用する企業ほど、このメリットは大きく感じられるでしょう。

 

とはいえ、実際に利用可能な限度額は、カード会社の審査により確定。法人としての信用情報や、クレジットカードなどの利用実績をもとに決まります。

 

個人与信の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」でも1千万を超える限度額が可能ですが、法人与信であればさらに高額な限度額が可能になるようです。

選べる2つの特典

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスには、経営をサポートする選べる2つの特典から選択が可能です。

 

選べる特典① 1%キャッシュバック

こちらの特典を選ぶと、カード利用額の1%分が毎月キャッシュバックされるようになります。

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスには、ポイント還元サービスがないため、還元を受けたい方はこちらの特典がおすすめです。

 

ポイント還元サービスがないというとデメリットのように感じられますが、キャッシュバックである分、ポイント交換の手間がかからないのはメリットといえるでしょう。

 

キャッシュバックの対象期間は、毎月11日から次月10日までの利用分。キャッシュバックが行われるのは対象利用額が引き落とされた月の翌月4日、次回の請求金額に充当される形です。(※例:5月11日〜6月10日までの利用分→8/4キャッシュバック)

 

なお、キャッシュバック金額が請求金額を超えた場合には、超過分が口座に入金されます。

 

1%キャッシュバックは税金の支払いにも適用されるため、法人であれば大きな還元を期待できるでしょう。

 

ただし、以下の支払いはキャッシュバックの対象外となります。

 

  • 1会計につき100円未満の利用分
  • カード年会費
  • 遅延損害金
  • 楽天Edyチャージ
  • nanacoチャージ
  • 各種プリペイドカードなどへのチャージ

 

 

選べる特典② スキップ払い(スキップコース)

こちらの特典を選ぶと、利用から支払いまでの期間を最長84日まで延長できます。手数料もかかりません。(例:5月11日〜6月10日までの利用分→8/4支払い)

 

通常よりも1か月長いキャッシュフローが可能になるため、起業間もない企業や、利益の回収に時間がかかる企業にとってメリットの大きい特典といえるでしょう。

 

ただし、こちらを選ぶとカード利用額に応じた還元が得られません。カードの利用方法や経営状況に合わせた特典選択をおすすめします。

社員用カードは99枚まで発行可能

セゾンプラチナビジネスプロアメックスでは、社員用の追加カードを最大99枚まで発行できます。

 

そのため、中規模の法人であっても社員カードの発行枚数に不満を覚えることは少ないでしょう。

 

なお年会費は下表の通りです。法人プラチナカードの中では本会員も追加カードも安く、お手頃な設定となっています。

 

本会員 27,500円(税込)
社員用の追加カード 3,300円(税込)※99枚まで

 

 

ETCカードは各カード5枚まで発行可能

 

ETCカードは本会員・追加カードそれぞれで5枚まで発行可能なため、社員一人で複数台の車両を使い分けるような場合でも対応できます。

 

また、年会費だけでなく発行手数料も無料なので、ETCカードの保有コストはかかりません。

 

カードごとに利用枠の設定が可能

追加カードは1枚ずつ利用枠の設定が可能です。そのため、社員の利用用途ごとにカード利用枠の設定ができます。

 

WEB明細はカードごとに確認ができるので、社員ごとの利用枠の見直しも容易ですよ。

24時間365日対応のコンシェルジュサービス

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックス会員は、プラチナ会員専用デスクを利用可能です。電話1本で航空券やホテル、レストラン、ギフトなどの予約・手配といったコンシェルジュサービス同様の利用ができます。

 

社員用の追加カードでもプラチナ会員専用デスクを利用できるため、社員が自らコンシェルジュを通して各種手配も可能です。

 

追加カードも対象の旅行傷害保険が自動付帯

セゾンプラチナビジネスプロアメックスには、自動付帯の海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険が本会員だけでなく、社員用の追加カードにも付帯します。

 

個人与信の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」では、補償対象が本会員のみなので、これはセゾンプラチナビジネスプロアメックスの大きな強みといえます。

 

海外旅行傷害保険
死亡・後遺障害 最高5,000万円(利用付帯時:最高1億円)
傷害治療 最高300万円
傷害治療 最高300万円
携行品損害 最高50万円
救援者費用 最高300万円
賠償責任保険 最高5,000万円
寄託手荷物遅延費用 10万円
寄託手荷物紛失費用 10万円
乗継遅延費用 3万円
出発遅延費用 3万円

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスでは、海外旅行中の病気や事故などの補償のほか、航空便の遅延費用も補償されます。

 

そしてそのすべてが自動付帯かつ、社員用の追加カードでも補償となるため、クレジットカードの付帯保険としてはかなり手厚い内容だといえるでしょう。

 

国内旅行傷害保険
死亡・後遺障害 最高5,000万円
入院日額 5,000円
通院日額 3,000円
手術費用 5,000円×(手術の種類により10倍〜40倍)

 

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードなら、国内旅行傷害保険も自動付帯かつ、社員用の追加カードも補償となっています。

 

国内旅行傷害保険が付帯したクレジットカードであっても、「死亡・後遺障害」のみの補償となるカードが多くある中、こちらは入院や通院も補償対象なのが特長です。

 

空港ラウンジが国内・海外で利用可能

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックス会員は、社員用の追加カード会員も含め、国内の主要国際ラウンジが無料で利用できます。

 

また、本会員に関しては、「プライオリティ・パス」を無料で登録・利用が可能。世界1,300か所以上の空港ラウンジを利用できます。

 

プラチナカードといえばプライオリティ・パスと言われるほど有名な特典ですが、通常であれば429米ドルかかるところが無料になるのはメリットとして大きいですね。

こんな方におすすめ

以上のメリットをまとめると、セゾンプラチナビジネスプロアメックスはこのような方には、特におすすめだといえます。

 

  • 登記簿・決算書不要で法人与信のカードを作りたい方
  • 個人与信を超える高額な限度額を利用したい方
  • 出張する社員が多い法人の方

 

高額な限度額を利用できる法人与信カードでありながら、登記簿や決算書が不要な法人カードは珍しいもの。近しい内容の法人カードと比較検討しているのであれば、申込みの気軽さからセゾンプラチナビジネスプロアメックスをおすすめします。

 

また社員用の追加カードが99枚まで発行でき、そのすべてが海外旅行傷害保険や国内旅行傷害保険の対象となるのも見逃せません。社員の出張予定が多い企業ほど、メリットに感じられる機会が多いでしょう。

 

デメリットは4つ

メリットの豊富なセゾンプラチナビジネスプロアメックスですが、法人・利用者によってはデメリットもあります。

 

  • 個人事業主やフリーランスは申込対象外
  • 特典は選択制
  • ポイント・マイルは貯められない

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、あくまで中規模の法人を想定して作られているのが特徴。場合によってはこれらのデメリットがメリットよりも大きく感じられるかもしれません。

 

ここでデメリットの詳細も確認し、今一度セゾンプラチナビジネスプロアメックスを申込むべきか検討してみてください。

個人事業主やフリーランスは申込対象外

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは完全な法人用カードであり、個人事業主やフリーランスの方は申込み自体ができません。

 

個人事業主やフリーランスの方であれば、個人与信の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」がおすすめです。

 

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードであれば、個人事業主やフリーランスでも申込みが可能で、年会費も安く、さらに多くのプラチナ特典を利用できますよ。

 

特典は選択制

選べる特典の「1%キャッシュバック」と「最長84日間のスキップ払い」は、どちらもビジネスサポートとして魅力的な特典ですが、選択制であるためどちらかしか利用できません。

 

スキップ払いを選択した場合は、どれだけ高額のカード利用をしても還元を受けられない点にはご注意ください。

ポイント・マイルは貯められない

セゾンプラチナビジネスプロアメックスの還元方法は、1%のキャッシュバックのみです。一般的なセゾンカードのように永久不滅ポイントを貯めることはできません。

 

またマイルへの交換もできないため、カード利用で貯めたマイルを使って出張や旅行に出かけることも不可能です。

 

セゾンクラッセやSAISON MILE CLUBといったポイントアップやマイルアップ特典も、当然ながら適用されません。

 

一般的なクレジットカードに近い使い方をしたい場合には、これらがデメリットと感じられるでしょう。

 

こんな人には向かないかも…?

個人与信のプラチナ法人カードでは、永久不滅ポイントやJALマイルが貯められるので、キャッシュバックよりもポイント・マイルが貯めたいという方には不向きなカードです。

 

ポイントやマイルを貯めるのが目的なのであれば、個人与信の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」がおすすめです。

 

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードなら、JALマイルがいつでも1.125%還元。さらにセゾンクラッセのランクを☆6まで高めれば、1.375%還元にまでアップします。

 

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードについて詳しくはこちら

セゾンプラチナビジネスプロアメックスの特徴

セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス・カード

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、法人与信型のビジネスカード。個人与信型よりも高額の利用が望めるほか、99枚まで社員用の追加カードが発行可能です。

 

社員用の追加カードでも本会員同様の自動付帯・海外旅行傷害保険と国内旅行傷害保険が使えるなど、追加カードの利用を想定したサービス内容が充実しているため、中規模の法人向けカードといえるでしょう。

 

それでいて、法人与信型にしては珍しく、登記簿や決算書の提出が不要という手軽さも魅力です。

国際ブランド

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスの国際ブランドは、「アメリカン・エキスプラス」のみです。

 

アメックスの加盟店はVisaやMastercardに比べると少ないですが、国内だとJCB加盟店でも利用できるのがメリット。国内利用であれば、利用可能店舗は多いでしょう。

 

どうしてもVisaやMastercardが利用したいという方であれば、ゴールドカード版の法人与信カード「セゾンゴールドビジネスプロカード」を検討してみてください。

 

カードデザイン

セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス・カード

 

カードデザインは、既存の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」と同じく、上質感のあるセンチュリオンデザインです。

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、カード表面に番号の記載や凸凹がないエンボスレスカードとなっていますので、財布などにもスッキリ収まります。

Apple Pay対応

Apple Pay

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、iPhoneのApple Payに対応しています。そのため、アメックスおよびJCB加盟店のほか、QUICPay加盟店での決済が可能です。

 

なお、Apple Pay利用文も1%キャッシュバックの還元対象(特典選択時のみ)となります。

セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードとの違い

セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス・カード セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード

 

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、法人与信として登場したセゾンのプラチナ法人カードですが、個人与信の「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」との違いが気になる方もいるでしょう。

 

この2枚の法人カードでは、共通する機能や特典も多いですが、概要だけでも下表の通り細部が異なります。

 

  プラチナビジネスプロ プラチナビジネス
申込資格 中小規模法人 個人事業者、
中小規模法人代表
申込審査対象 法人および代表者 申込者個人
利用限度額 法人与信 個人与信
本カード年会費 27,500円(税込) 22,000円(税込)
※年間200万円​以上の
利用で半額
社員用追加
カード年会費
3,300円(税込)
※99枚まで
3,300円(税込)
※4枚まで
ETCカード年会費 無料 ※各カード5枚まで 無料 ※1枚のみ
発行枚数 最大100枚 最大5枚
支払期間 最大84日
(特典選択制)
最大54日
還元 1%キャッシュバック
(特典選択制)
永久不滅ポイント
・JALマイル
(マイル還元率1.125%)
旅行傷害保険 追加カードも対象 追加カードは対象外
特典 法人向けサービスが充実 ビジネスオーナー
向けサービスが充実

 

プラチナビジネスプロはあくまでも中小規模の「法人」向けに作られたカードです。そのため、発行可能なカード枚数から特典に至るまで、追加カードを持つ社員も利用しやすく作られています。

 

一方、プラチナビジネスは個人事業主やフリーランスといった「個人」利用に特化した法人カードです。社員用の追加カードでは多くの特典が利用できないほか、内容自体が個人向けになっています。

中小規模の企業なら、セゾンプラチナビジネスプロアメックスに年会費以上の価値あり

セゾンプラチナビジネスプロアメックスは、中小規模の企業にマッチした特典やサービスが付帯した法人カードです。

 

  • 法人与信型だから個人与信型よりも高額利用が可能
  • 登記簿や決算書の提出が不要
  • 1.0%キャッシュバックor最長84日のスキップ払いから特典が選べる
  • 100名以下の中小規模の法人におすすめ

 

セゾンカードは利用次第で限度額が上がりやすいカードですが、法人与信になったことでより高額な決済にも対応できます。

 

カード1枚ずつの利用枠設定が可能である点や、ETCカードを5枚まで発行できるといった点も合わせて、社員数や事業内容など企業に合わせた使い方がしやすいでしょう。

 

セゾンの法人カードで限度額や社員用カードの使い勝手に物足りなさを感じていた方には、セゾンプラチナビジネスプロアメックスは特におすすめですよ!