ダイナースカードが衝撃の改悪!年間ANAマイル移行上限が半減に
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ANA陸マイラーの方には衝撃となる、ダイナースクラブカードの改悪情報が発表されました。
ダイナースクラブカードでは、ダイナースグローバルマイレージでの還元率1.0%でのマイル還元が大きな魅力です。
ダイナースグローバルマイレージでは、ANAマイルへの移行にのみ年間80,000マイルまでの移行上限が設定されていましたが、年間の移行上限が半減してしまいます。
さらに、2020年2月1日からは、ANA以外のアリタリア-イタリア航空、大韓航空、ユナイテッド航空、デルタ航空のマイルへの移行レートが0.5%還元に半減しました。
今回は、ダイナースクラブカードの改悪の詳細と、ダイナースクラブカードのユーザーが取るべき対策を解説します。
アメックスでも同様ANAマイル移行上限が半減されます。アメックスの改悪については「【改悪】アメックスのANAマイル移行上限が40,000マイルに半減!」で詳しく解説しています。
目次
ダイナースクラブカードが衝撃の改悪!年間ANAマイル移行上限が半減に
ダイナースクラブから衝撃の3つの改悪情報が発表され、ANAマイラーの方にはショックを受けている方も多いのではないでしょうか?
- 年間のANAマイル移行上限が半減
- ポイント還元率が0.5%になる特定加盟店が大幅増
- コールセンターの営業時間が短縮に
さらに2020年2月1日からはダイナースクラブのマイル移行条件が下記に変更になりました。
- ANA以外のマイルへの移行レートが0.5%還元に半減し、移行上限はアップ
ここでは、ダイナースクラブカードの改悪情報を詳しく知り、見たくない現実を直視しておきましょう。
年間のANAマイル移行上限が現在の半分の40,000マイルに
もっとも大きな改悪ポイントが、「ダイナースグローバルマイレージ」でのANAマイルへの移行上限が半減してしまうことです。
ダイナースグローバルマイレージでのANAマイルの移行上限は、
現在(2018年12月20日まで) | 年間80,000マイル |
---|---|
2018年12月21日〜 | 年間40,000マイル |
と、2018年12月21日から現在の半分、年間40,000マイルが上限となってしまいます。
年間移行マイルの集計期間は12月21日〜翌年12月20日となりますので、次年度から年間40,000マイル(400万円利用相当)までしかANAマイルに移行できないことになりますね。
ダイナースグローバルマイレージは年間6,000円の移行手数料で、ANAマイルをはじめとした5社のマイルにポイントを1,000ポイント=1,000マイルの等価で交換できるサービスです。
特にANAマイラーの方は、有効期限実質無期限で、還元率1.0%でANAマイルを貯められるダイナースクラブカードを利用していた方も多いでしょう。
年間400万円以上利用してANAマイルを貯めるヘビーユーザーには大きな痛手となります。
ユーザーが取るべき対策としては3つ。
- 2018年12月20日までに手持ちのポイントをANAマイルに変える
- ANAマイル以外の移行先・ポイントの使い道を考える
- ほかのANAマイル用のクレジットカードを検討する
このような対策が必要となってきます。
マイラーにとってはクレジットカードがマイルを貯める最強の武器ですので、破壊力が半減することが分かっている今、しっかりした対策をとっていきましょう。
ただし、ANAとダイナースが提携して発行する、
- ANAダイナースカード
- ANAダイナースプレミアムカード
については、これまでどおり移行上限無しでANAマイルにポイントを移行することができますのでご安心ください!
ポイント還元率が0.5%の特定加盟店が大幅に増加
ダイナースクラブカードの2つ目の改悪が、ポイント還元率が半減する特定加盟店が大幅に追加されてしまう点です。
これまでは、電気・水道・ガス・税金などの公共料金の支払いのみ還元率が0.5%に半減していました。
2018年12月21日からは、以下の特定加盟店での還元率も0.5%に改定されます。
- 総合病院等大型病院
- 有料道路通行料金
- ETC利用料金
- 保険料
- プロバイダー等通信料
- 電話
- 携帯通話料
- 有料放送サービスおよびそれら加盟店のご利用
ランニングコストとして支払っている、ETC・電話・プロバイダー料金の支払いのポイント還元率が半減してしまうのは大きな痛手です。
月間10,000円程度の携帯電話料金をダイナースクラブカードで支払っていた場合、
- 1.0%還元では年間1,200ポイント(1,200マイル相当)
- 0.5%還元では年間600ポイント(600マイル相当)
と、年間で獲得できるマイル数に大きな差が出てしまいます。
上記のような特定加盟店の料金をダイナースクラブカードで支払っている方は、代替えとなるクレジットカードの選定も急がれます。
- ETCカードでお得にマイルを貯められるクレジットカード
対象となるクレジットカード
ETC・電話料金をはじめとする特定加盟店が追加されるのは、以下提携カードを除くすべてのダイナースカードです。
- JALダイナースカード
- デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード
- MileagePlus ダイナースクラブファースト
- MileagePlus ダイナースクラブカード
ダイナースクラブカードはもちろん、ダイナースプレミアムも改悪の対象となってしまいます。
ANAダイナースカードでは、移行上限に変更はないものの、ポイントが半減してしまう特定加盟店には注意が必要です。
コールセンターの営業時間が短縮
2019年の1月上旬からはコールセンターの営業時間が短縮、および営業日が変更になります。
現在、ダイナースクラブコールセンターは365日・24時間体制でオペレーターによる対応をうけることが可能です。
変更後は、
月〜金 | 8:00〜20:00 |
---|---|
土曜日 | 8:00〜18:00 |
日・祝・年末年始(12月31日〜1月3日) | 休み |
と、営業時間外は自動応答システムでの対応に変更となります。
24時間いつでもオペレーターに繋がるというのも、ダイナースクラブカードのプレミアム感のひとつでしたので、既存のユーザーにとっては残念な改悪です。
ただし、カード盗難・紛失の受付は変更なく24時間・年中無休で対応されます。
ANA以外のマイルへの移行レートが0.5%還元に半減し、移行上限はアップ
2020年2月1日からは、移行レートと年間移行上限が下記に変更になりました。
航空会社 | 移行単位 | 年間移行マイル数の上限 |
---|---|---|
ANA | 1,000ポイント=1,000マイル | 40,000マイル |
ユナイテッド航空 | 2,000ポイント=1,000マイル | 120,000マイル |
大韓航空 | 2,000ポイント=1,000マイル | 120,000マイル |
アリタリア- イタリア航空 |
2,000ポイント=1,000マイル | 120,000マイル |
デルタ航空 | 2,000ポイント=1,000マイル | 140,000マイル |
ANA以外の4社のユナイテッド航空、大韓航空、アリタリア-イタリア航空、デルタ航空へのマイル移行では0.5%還元とこれまでの1.0%還元から半減する形となりました。
マイル還元が半減したので、ユナイテッド航空のマイルからANA航空券を利用するという方法も、有効な手段ではなくなってしまいましたね。
- ユナイテッド航空のマイルの使い道
ANAダイナースプレミアムカードの改善点・改悪点
いつでもANAマイルを2.0%という驚異の還元率で貯められる「ANAダイナースプレミアムカード」も、改悪によって魅力に陰りが見えます。
2018年12月16日利用分から、ANAダイナースプレミアムカードの還元率が変更されます。
ANAグループでの利用 | 100円に2.5ポイント(還元率2.5%) |
---|---|
一般加盟店での利用 | 100円に1.5ポイント(還元率1.5%) |
ANAグループでの利用分が0.5%向上する代わりに、一般加盟店での利用では現在の2.0%から0.5%のダウンとなります。
年間の利用金額の割合としては、ANAグループよりも一般加盟店での利用分が圧倒的に多くなりますので、ANAマイラーにとっては大きな痛手となります。
とはいえ、依然としていつでも還元率1.5%で利用できるANAダイナースプレミアムカードが、もっともANAマイルを貯められるカードであることは間違いありません。
ダイナースクラブカードのユーザーの方も、改悪をきっかけにANAダイナースプレミアムカードへの乗り換えを検討してもいいかも知れませんね。
若干の改善点も!マイル以外のポイントの使い勝手が向上
改悪が目立つ今回のサービスの改定ですが、若干の改善点としては「ご利用代金充当プログラム」の使い勝手が良くなった点もありますよ!
2018年10月1日から、従来のご利用代金充当プログラムは「ポイント・ペイ」に名前を変え、新たに「ポイント・キャッシュバック」のサービスが開始します。
ポイント・キャッシュバックは、10,000ポイント=3,000円として貯まったポイントがキャッシュバック還元されます。
カード利用代金以上のポイント・キャッシュバックを申込みの場合、銀行口座にキャッシュバックされますので現金還元でのキャッシュバックです。
ポイント・ペイ(旧ご利用代金充当プログラム)では、電話対応のみでの受付となっていますが、
- クラブ・オンライン
- 音声自動応答システム
でもポイント・キャッシュバックを申込みすることができますので、キャッシュバック時の使い勝手は向上します。
しかし、ポイント・キャッシュバック、およびポイント・ペイの利用では1ポイントの価値が0.3円になってしまいますので、おすすめできる使い道ではありません。
ダイナースクラブのポイントは、マイル交換を前提として考えた方が賢いでしょう。
待望の公式アプリも登場
2018年9月19日からは、ダイナースクラブカードユーザー待望となる公式アプリがリリースされました。
ダイナースクラブカード公式アプリでは、
- 優待・サービスを受けられる店舗の検索
- お得なクーポンの発券
- 世界1,000か所以上のダイナースクラブラウンジの検索
- 会員誌「シグネチャー」の電子ブック
など、ダイナースクラブカードをますます便利に活用できるアプリとなっています。
ダイナースクラブカードには、これまで日本語版でのアプリはありませんでしたので、今回が日本初のダイナースアプリとなりますね!
ユナイテッド航空のマイルへ乗り換えも
ANAマイラーの方は、2018年12月21日から貯めるマイルをユナイテッド航空のマイレージプラスに切り替えしてみてはいかがでしょう。
ユナイテッド航空のマイレージプラスは、同じ「スターアライアンス」のANA特典航空券にも交換することが可能です。
マイレージプラス経由で交換した方が、ANAマイルからの交換よりもお得になるケースも多くなっています。
マイレージプラス | ANAマイル | |
---|---|---|
東京-大阪 | 10,000マイル | 10,000マイル〜15,000マイル |
東京-札幌 | 12,000マイル〜18,000マイル | |
東京-福岡 | 12,000マイル〜18,000マイル | |
東京-沖縄 | 14,000マイル〜21,000マイル |
ANAマイルでの特典航空券の交換ではシーズンによるマイル数の変動がありますが、ユナイテッド航空では年間を通してお得なマイル数で交換することができます。
また、マイレージプラスでの特典航空券の交換には「燃油サーチャージ」がかかりませんので、国際線でもANAマイルでの交換よりお得にANA特典航空券を交換できるケースがあります。
燃油サーチャージは原油の価格によって変動しますが、現時点(2018年9月現在)で、ANAではハワイ路線で8,500円の燃油サーチャージが必要です。
それだけではなく、
- 18か月に1回のマイル加算で実質無期限
- 友人・恋人の特典航空券も交換可能
と、マイレージプラスはANAマイルよりも優れた点の多いマイレージプログラムとなっています。
マイレージプラスの年間移行上限に変更はありませんので、
- 40,000マイル分はANAマイル
- 100,000マイル分はマイレージプラス
といったポイントの使い方も賢い使い方です!
- ユナイテッド航空のマイルの使い道
【ANAマイラー要検討】ANAマイルの移行上限無しのクレジットカード
ダイナースクラブカードの衝撃の改悪によって、ANAマイラーは代替えとなるクレジットカードの選定も急がれます。
ここでは、ダイナースクラブカードの代替えとなる、ANAマイル移行上限なしのクレジットカードをご紹介します。
ANAダイナースカード
ANAマイラーにおすすめできる理由!
- ANAマイルの移行上限無し
- ANAマイルへの移行手数料は無料
- フライトボーナスマイルは25%
ダイナースクラブカードからの乗り換え先として、もっともしっくりくるクレジットカードが「ANAダイナースカード」です。
ANAダイナースカードでは今回の改悪の影響はなく、ANAマイルへの移行上限無しで無期限・還元率1.0%でANAマイルにポイントを移行することができます。
また、ANAダイナースカードはANAマイルへの移行手数料が無料となっていますので、
- ダイナースクラブカード:年会費22,000円+移行手数料6,000円=28,000円
- ANAダイナースカード:27,000円
と、ダイナースクラブカードでのANAマイル移行よりもコストを抑えて移行することができます。
ANAグループ便でのフライトボーナスマイルは区間基本マイルの25%となっていますので、毎日の利用・フライトでお得にマイルを貯めることが可能です!
エグゼクティブダイニングなどのダイナースクラブカードの基本の特典も利用できますので、ダイナースクラブの特典に魅力を感じていた方にも我慢するポイントはありませんね。
ダイナースクラブカードからの切り替えは?
ダイナースクラブカードからANAダイナースカードに切り替えをすることはできませんので、乗り換える際には新たにANAダイナースカードを申込みする必要があります。
ANAダイナースカードが発券されたら、必要に応じて既存のダイナースクラブカードは解約手続きをするようにしましょう。
ANAアメリカン・エキスプレス®・カード
ANAマイラーにおすすめできる理由!
- ANAマイルの移行上限無し
- ANAグループの利用では還元率2.5%
- マイル移行手数料と合わせても13,000円と低コスト
ダイナースクラブカードは維持したまま、マイル用のクレジットカードだけを新調したい方には「ANAアメリカン・エキスプレス®・カード(以下ANAアメックス)」がお手頃です。
ANAアメックスでは、6,600円(税込)のマイル移行コースに登録することで、無期限・還元率1.0%でポイントをANAマイルに移行することができます。
カード年会費と合わせても13,000円と低コストで維持することができますので、ダイナースクラブカードと併用する際にも負担は少ないでしょう。
ANA航空券などのANAグループ便の利用では、還元率2.5%とANAダイナースプレミアムカードと同様の高還元率でマイルを貯めることができます。
ANA一般カードの中で唯一、ANAグループでの利用でポイントアップの特典があるANAアメックスで、より効率的にANAマイルを貯めるのもいいのではないでしょうか。
ANAアメリカン・エキスプレス®・ゴールドカード
ANAマイラーにおすすめできる理由!
- ANAマイルの移行上限無し
- ANAグループの利用で還元率3.0%
- ANAマイル移行手数料は無料
ANAグループ便でのフライトの多い方にもっともおすすめできるクレジットカードが「ANAアメリカン・エキスプレス®・ゴールドカード(以下ANAアメックスゴールド)」です。
ANAアメックスゴールドでは、ポイントをANAマイルに移行上限無しで交換することが可能となっており、無期限・還元率1.0%でANAマイルを貯めることができます。
ANA航空券などのANAグループの利用では還元率3.0%にポイントアップする特典があり、ANA航空券の購入で圧倒的にマイルを貯めることが可能です。
フライトの際には、区間基本マイルの25%のフライトボーナスマイルも付与されますので、ANAに乗る機会の多い方には一択でおすすめできるゴールドカードです!
ラグジュアリーカード チタン
ANAマイラーにおすすめできる理由!
- 年間の利用金額に応じてANAマイル還元率最大0.45%
- 海外利用分は常にANAマイル還元率0.6%
- ダイナースクラブカード以上の充実した特典
ダイナースクラブカードから乗り換えるなら、同等以上のステータス・特典が欲しいという方には「ラグジュアリーカード チタン」がおすすめです。
ラグジュアリーカード チタンのANAマイル還元率は0.3%、年間利用金額が100万円を超えると還元率は0.45%にアップします。
海外利用分はポイントが2倍になる特典がありますが、それでも還元率は0.6%とANAマイル還元率は決して高いカードとは言えません。
ただし、
- 金属製カードの圧倒的な存在感
- コース料理1名分無料のダイニング特典
- 24時間365日対応のコンシェルジュサービス
と、ダイナースクラブカードと同等以上の特別な特典が用意された、プレミアムなカードとなっています。
ダイナースクラブカードをお使いの方は、ANAマイルの還元率はもちろんのこと、大人が持つべきステータスと充実した特典に魅力を感じている方も多いでしょう。
ラグジュアリーカードへの乗り換えなら、すでにダイナースクラブカードの魅力を知ってしまった方でも満足することができますよ!
年間400万円以上利用しているヘビーユーザーは急げ!
ダイナースクラブカードの衝撃の改悪によって、年間のANAマイルの移行上限が40,000マイルと半減してしまいます。
- 2018年12月21日からANAマイルの移行上限が40,000マイルに
- ANAダイナース/ANAダイナースプレミアムは現状維持
- ANA以外の4社のマイル還元率は0.5還元に半減
2018年12月21日から、ANAマイルの移行上限が40,000マイルに半減してしまうことを受けて、年間400万円以上利用しているヘビーユーザーは対策が急がれます。
ANAダイナースカードは変わらずANAマイルの移行上限が無制限ですので、もっともしっくりくる乗り換え先はANAダイナースカードと言っていいでしょう。
また、カードを乗り換えずに、ANA特典航空券に交換できるマイレージプラスに乗り換える、というのも賢い選択肢のひとつです!